特許界隈の有名人:墫野和夫先生
特許とは芸術である。そのことを身銭を切って証明し続ける孤高の芸術家、墫野和夫先生。
つい先日この特許アート界の巨匠の作品に触れる機会がありましたのでその素晴らしき作品をここに紹介したいと思う。
以下、特許検索プラットフォームj-platpatより引用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2012-97559(P2012-97559A)
(43)【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
(54)【発明の名称】国の全額借金返済と都道府県市町村区の全額借金返済の為の知的所有財産の化石燃料一切必要としない高速瞬間気化処理除雪車著作権原本コメント2008年5月13日PM23時43分10秒墫野ニャン本日ここまで眠る。2008年5月14日AM11時44分51秒部屋の掃除朝風呂洗濯後から書く墫野
ふむ。
もう、なんというか。ただのメモやんけ
これが正式の特許として登録されているのだから、何やら感慨深いものがある。
ちなみに気になる中身のほうですが、家の壁のひび割れに気づいたり、特許庁の人間に対する不満であったり、二酸化炭素を排出する雪かき機への痛烈な批判であったり、国の借金への懸念であったり。個人の思想と思春期の繊細な精神をつづった日記をチャンプルーにして、私小説と白樺派の技法を華麗に融合させて、前衛的キュビズムと印象派の邂逅をはたした百科事典というべき内容で、正直なにがなんやらさっぽりわからない。
まぁとにかく国の借金がやべーということだけは伝わってくる。
ちなみにこの方、特許界隈ではちょっとした有名人らしく、検索するといろいろ引っかかる。まぁ個人的にはこういうヤバいやつは大好きなので、全然ウェルカムではあるが。にしても特許だってタダではとれない。むしろ数十万かかるので、個人ではかなりハードルが高いともいえる。それを70件もとるというのはなにか尋常でないものを感じる。
こういうのがあるから人間って面白い。大宅壮一の言葉だったと思うが「人間が一番興味があるものは何だと思う?決まっているだろう。それは、人間だよ」(出典は忘れた)というようなことを言っていて、なるほどなと感心したのを思い出す。
自分と違うからこそ面白いし、もしかしたら住む場所が違えばこういうものを考え出して想像する能力はバカにされるどころか称賛されることだってあるのだろう。
まぁとにかく。
墫野和夫。面白い人物であることは間違いない。
ここでその名前を知ったのも何かの縁。一度彼の「作品」と「思想」に触れてみるものいかがだろうか?