本日の海外ニュース:Ukraine and Russia: What you need to know right now

https://www.investing.com/news/world-news/ukraine-and-russia-what-you-need-to-know-right-now-2825250

Ukraine and Russia: What you need to know right now

・東部戦線の最重要都市のひとつSievierodonetskでは一進一退の攻防が繰り広げられている。東部戦線が突破されたらウクライナ軍はかなりの劣勢に立たされる

・ウクライナ側はロシアの一般市民への攻撃を告発するとのことだが、ロシア側はこれを否定している。ロシア側はKharkiv周辺の車両基地を破壊し「国粋主義者」を攻撃したと主張した。また、ウクライナから国境付近のTyotkinoが攻撃を受けたと主張した。いずれも根拠の確認はとれていない

・ロシアは英国のロケットシステム供与や米国の支援などに反発している。米国メディアに対して報道機関としての特権をはく奪すると警告した。一方で、米国とロシアの二大核大国は常に話し合いのチャンネルは持つように努めるべきであり、大使館の閉鎖などは行われるべきではないと考えている。

・ロシアのアルミニウム会社はかねてからの訴訟に勝つ見込みとなり、Queenslandの権益の20%を取り戻すこととなる。また、開戦前からのベラルーシ産カリの支払いをインドから受けられるように鋭意交渉中である。Russia's national wealth fundは石油の支払いを受け、その資産を5月からさらに増加させた。

以上が記事の要約となります。以下用語などの解説

Belarusian potash:ロシア、ウクライナ、ベラルーシの3国は現代農業に欠かせない、窒素、リン酸、カリの重要な生産国。窒素は生産に天然ガスを使用する(絶賛価格高騰中)。また、世界的に小麦の供給が滞っており(ロシアとウクライナは小麦の重要な輸出国でもある)、そのあおりを受けて今まで輸出してきた国がどんどん禁輸措置を取り始めてさらなる悪化を招きそうな様相が出てきている。そのため肥料に対する需要も高まりそうだが、戦争によりこの3国での生産や輸出はあまり期待できそうにない。そして肥料の値段も上がり、またさらにそのコストが乗って農産物の値段が上がり、、、というスパイラルになる可能性がある。なお、インドは中国との対抗という地政学的な意味でロシアとは良好な関係を維持したいという思惑がある。

Russia's national wealth fund:ロシアのソブリンウェルスファンド。ソブリンウェルスファンドとは政府系の資産運用ファンドのこと。年金を運用していたり、資源を売却した代金を運用していたりなど様々だが、大きな資産を動かすため市場に対する影響が大きいとされている。上述のファンドは197.7 billion ドル(ざっと25兆ぐらい)

Rusal:世界第2位のアルミニウム生産会社。ロシアはアルミニウムの重要な輸出国。カナダのRio Tintoともめていた。

以下「日本アルミニウム協会」HPより引用(https://www.aluminum.or.jp/basic/worldindustry.html)

世界のアルミ生産量の推移(新地金の生産)
2016年のアルミ新地金生産国ベストテン
2016年のアルミ新地金消費国ベストテン

それにしても中国の生産量と消費量は圧倒的ですなぁ、、、JOGMECのニュース(レアアースの開発などなど資源系の情報が充実)も中国の記事が一番多く紙面を占めている感じだし。資源のある国は強いのは間違いない。が、穴掘れば金が稼げてしまうようでは、もっとも国のとって重要な基盤である国民と労働意識が育たない気もするので、資源がない国は、自分たちは圧倒的に不利な立場にいて、常に何倍も努力しなければならないということを忘れずにいたいものですね。

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