本日の海外ニュース:Fed Rate Hike, ECB Emergency Meeting, Bitcoin $20k - What's Moving Markets
Fed Rate Hike, ECB Emergency Meeting, Bitcoin $20k - What's Moving Markets

- 連邦準備銀行は金利を0.75%上げることを予測されている。これほどの利上げは1994年以来の水準である
- 欧州中央銀行は債券利回りの急激な上昇に対応するため緊急会合を開いた。イタリア国債の利回りは4%を突破する水準にまで上昇していた
- 「デジタルゴールド」ビットコインはこの7日間でその時価総額の33%を失い、18か月ぶりの安値圏に沈んだ
- 原油価格はIEAの厳しい需給予測にもかかわらず、いくらか最近の厳しい上昇を緩めることとなった
以上が本記事の要約となります。以下、用語や内容について解説します。
金利を0.75bpあげる:0.75%と同義です。アメリカの中央銀行は1.00~1.25%など、0.25の幅を持たせて金利を決定します。通常0.25づつ変化させます。コロナショックの時は緊急利下げで経済を支えるために0.5%の利下げを行いました。今回は逆に0.75の利上げさえありうるぞ、ということで世界中の投資家が大騒ぎをしています。
金利:通常、金利が上がるとお金を借りることが難しくなり、景気を後退させる作用があるとされています。逆に金利を下げるとお金が出回りやすくなり景気を良くする作用があるとされます。今回はコロナ後で経済が再開したときの需要に対して商品を供給する体制が整っていなかったこと、ロシアの戦争で経済制裁や供給網の混乱がありさらに供給が絞られたことにより歴史的なインフレが進行しています。物価の安定は中央銀行の使命のひとつであり、彼らは金利を上げて景気を後退させ、インフレの上昇を抑え込もうとしています。
国債利回り:債権の利回りは価格と逆に動く。債券の価格はその商品の信用度(リスク)で決まる(日本国債以外。日本国債は中央銀行が無制限に買い入れしており操作されている)これが上がりすぎると国が新たに借金をするのが難しくなってしまう。
いやいやいやいやいや、やばいですねいろいろ。0.75の利上げなんて言うのが本当に起こるのでしょうか?にわかには信じがたいですが、、、だが、この異常なインフレを考えるとそれもあるかもな、という気にさえなります。これは我々庶民にとっては地獄ですが、借金まみれのわが日本国を救う光明になるのかなという気もします。おそらく国はもうまともな方法ではこの借金をどうすることもできない。我が国の借金は、大戦時と同じ水準にまで膨れ上がり、借金の比率は世界でもダントツです。インフレが起こらない限りは返済など無理でしょう。じっさい戦後の日本が大量の借金をどうやって返したかといえば、資産没収(ほとんど効果なし)ではなく、猛烈な物価の上、つまりインフレで通貨の価値が暴落したからです。当時と同じ水準まで膨れ上がったこの借金を返すには当時と同じ方法しかないのでしょう。
そう考えると、もうすでに我が国は壮大なMMTの実験場であるともいえます。そしてこの理論の欠点を証明している。MMTの欠点はハイパーインフレを引き起こすということではない。最大の欠点はインフレ率のコントロールができなくなるということでしょう。どれだけ通貨を増やしてもインフレにできなかった。だからハイパーインフレは大丈夫、とはならない。問題はインフレ率をコントロールできないことにある。デフレをインフレに変えることができないように、今度は一斉にインフレに対する恐怖で貯金から市場にお金が出回り始めても、それをコントロールできない。今度はデフレにしようとしてもインフレが止まらない、という現象が起きる。そんな気がします。
消費税を下げて、貯金税をかける。貯金にマイナス金利をかける。ここらあたりの過激な手段が必要かなと思っていましたが、インフレの恐怖が広まれば、我が国の貯金は一斉に流出し、さらなるインフレの連鎖を招くのではないかという恐れがあるのかもしれませんね。